Yahoo!ニュース

レビュー: #AdobeMax で早速展示されたマイクロソフトSurface Bookを試す

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
Surface Bookのヒンジ部分。かなり強い力で固定されタブレットを支える

Microsoftが10月6日に発表した新しいSurfaceシリーズの中で、全く新しいスタイルで登場したのがSurface Book。ロサンゼルスで開催中だった #AdobeMax の会場で、Microsoftブースに即日展示されたので、早速試しました。ノートPCとタブレット、両方のスタイルを行き来できる「これ1台の決定版」になりそうです。

ヒンジのデザインがとても面白いですね。

Adobe MaxのSneaksプレゼンテーションにもSurface Bookが登場し、デモを行っていました。フル機能が動作するタブレットとして、クリエイティブの現場ではかなり高い期待が寄せられていました。

Surface Book。Surfaceとしては初のノートPCスタイルだ
Surface Book。Surfaceとしては初のノートPCスタイルだ

Surface Bookは、全く新しいスタイルのデバイス。ノートパソコンのスタイルで、3000×2000ピクセルの13.5インチのディスプレイを搭載し、Skylake世代のIntel Core i5もしくはCore i7を搭載し、1499ドルから2699ドルという価格帯。

画面を取り外すと13.5インチタブレットに早変わり。
画面を取り外すと13.5インチタブレットに早変わり。

Microsoftによると、MacBook Pro 15インチモデルの2倍速いとのことです。重さは約1.58kg。ディスプレイを取り外すことができ、完全な13.5インチのタブレットとして使うこともできる仕組み。

ハードウェア、ソフトウェア両方のキーで取り外しが可能
ハードウェア、ソフトウェア両方のキーで取り外しが可能

取り外しはキーボードのキーもしくは画面上からも操作する事ができ、画面に「Detouch」と表示されると取り外すことができます。ボタンを押すとラッチが「カチッ」といって外れますが、磁石で強めに固定されているため、すぐに落ちてしまうことはありません。

片手でも持つことができるが、長時間となると重さが気になる。
片手でも持つことができるが、長時間となると重さが気になる。

取り外すと広い画面のタブレットになります。iPad Proと比べると厚み、質感の低さが気になりますが、パワフルなCPUとWindowsのアプリにフル対応するタブレットとして、メディア消費だけでなくプレゼンテーションや書類作成、クリエイティブ作業にも利用できるでしょう。

キーボードに内蔵のグラフィックスプロセッサは、タブレットでも利用できる
キーボードに内蔵のグラフィックスプロセッサは、タブレットでも利用できる

キーボード部分にはギミックが。通常のモデルはバッテリーが内蔵されていて、ドッキングすると最大で12時間というロングライフを実現します。また、上位モデルには外部のNVIDIA GeForceグラフィックスプロセッサが内蔵されているため、ドッキングしている際に強力なグラフィックス性能を生かすことができます。

ディスプレイを裏返してドッキングすることもできる。
ディスプレイを裏返してドッキングすることもできる。

ちなみに、キーボード部分に電源を繋いでいると、キーボード部分、タブレット部分双方のバッテリーが充電されますが、キーボード部分のみの場合、そこからタブレット部分への充電はされない模様です。

タブレットとキーボードの接続端子は、充電端子と共通仕様。
タブレットとキーボードの接続端子は、充電端子と共通仕様。

また、タブレット部分とキーボード部分を繋ぐ端子と充電ケーブルの端子は共通なので、ディスプレイ部分だけを充電することも可能です。

タブレットスタイルとして折りたたんでの利用。
タブレットスタイルとして折りたたんでの利用。

キーボード部分に表裏逆にしてディスプレイ部分を取り付けると、タブレットスタイルで折りたたむことができます。緩やかな傾斜がついて、ペンでの作業にも最適です。上位モデルであれば、このタブレットスタイルでも外部グラフィックスプロセッサを利用する事ができ、クリエイティブ作業で威力を発揮することになるでしょう。

Surface Penも進化。
Surface Penも進化。

Surface Penも新しいものになり、1024段階の筆圧感知をサポートするほか、本体側面に磁石でくっつけることができるようになりました。持ち運びにも便利になりそうです。

ノートパソコンとタブレットの両方が使いたいけれど迷っている、というユーザーが迷わず選ぶことができる1台といえます。それは、ホームユースだけでなく、ビジネスやクリエイティブのユーザーにとっても、ノートパソコンとタブレットの行き来によるメリットを享受できる、理想的な2in1マシンといえるでしょう。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

松村太郎の「情報通信文化論」

税込330円/月初月無料投稿頻度:月4回程度(不定期)

米国カリフォルニア州バークレー在住の松村太郎が、東京・米国西海岸の2つの視点から、テクノロジーやカルチャーの今とこれからを分かりやすく読み解きます。毎回のテーマは、モバイル、ソーシャルなどのテクノロジービジネス、日本と米国西海岸が関係するカルチャー、これらが多面的に関連するライフスタイルなど、双方の生活者の視点でご紹介します。テーマのリクエストも受け付けています。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

松村太郎の最近の記事