【DMJ】深まる秋をハママツでジャズに浸りながら過ごす贅沢(ヤマハ ジャズ フェスティバル)
“ジャズの醍醐味”と言われているライヴの“予習”をやっちゃおうというヴァーチャルな企画が“出掛ける前からジャズ気分”、略してDMJ。今回は、23回目を迎えたハママツ・ジャズ・ウィーク。
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今年も浜松の街中がジャズ一色に染まる。
10月18日の土曜日から26日の日曜日までという長丁場で開催されるジャズ・イヴェントは、日本のジャズ文化を世界に発信する象徴的なものと言ってもいいだろう。スタートは1992年。音楽産業に携わる企業が多いことを背景に、浜松市の“まちづくり事業”の一環として歩み出した地域文化イヴェントだった。
とはいえ、第1回から渡辺貞夫をはじめ世界的に活動を展開する日本のプレイヤーを招いたジャズ・フェスティヴァルを中心に据え、“住民中心のお祭り”に終わらせない意気込みを見せ続けているのがハママツ・ジャズ・ウィークの大きな特徴だ。
1週間以上にわたって行なわれるイヴェントだけに内容も盛りだくさん。「親子で楽しむジャズコンサート」や全国の優秀な小・中・高校生ビッグバンドが集結し腕を振るう「スチューデント ジャズ フェスティバル」のような参加型のステージがあったり、「ストリート ジャズ フェスティバル」では街中を散策しながらジャズをつまみ食いするような気軽で贅沢な気分も味わえるなど、ヴァリエーション豊かな企画で音楽を身近に感じる空間を用意している。
市内のジャズクラブでもハママツ・ジャズ・ウィークならではのプログラムを準備して連携。世界的なインプロヴァイザーとして知られるピアニストの佐藤允彦による「ジャズと落語の粋な関係 佐藤允彦《じゃず高座》」では、コンサートやジャズ・フェスの枠を飛び越えたパフォーマンスによって“ジャズと異文化のコラボレーション・バトル”が繰り広げられるもよう。実は《じゃず高座》は2012年に体験済みなのだけれど、古今亭志ん彌の噺と佐藤允彦トリオの軽妙かつ玄妙な演奏が絡み合った音楽と笑いのフュージョン=融合にますます磨きをかけているのではないかと期待大。
メインのジャズ・フェスはフルコースのゴージャスさ
そして最終日26日にはメインイベントとなる“ヤマハ ジャズ フェスティバル”が、駅前にそびえ立つアクトシティ浜松の大ホールで開催される。パート1は、超絶技巧と笑いで観客を魅了する実力派ヴォーカリストのギラ・ジルカのステージ。パート2は、日本を代表する世界のジャズ・トランペッター、日野皓正率いる五重奏団。グッと平均年齢が若くなったバンドがリーダーのパワーをどう増幅していくのかが聴きどころ。パート3は、結成14年にしてグラミー賞の常連、ウエスト・コースト最強との呼び声も高いゴードン・グッドウィン率いるビッグ・ファット・バンド。
ヴォーカル、スモール・コンボ、ビッグバンドというラインナップはヴァリエーション的にもプログラムのバランス的にも絶妙で、“ジャズのフルコース”と呼ぶにふさわしい内容と言える。秋の日曜日、ジャズ色に染まった浜松に赴いて、三ツ星シェフに匹敵する演奏者たちが用意した極上のジャズを、一皿ずつたっぷりと堪能してみたい。
●公演概要
♪ヤマハ ジャズ フェスティバル
10月26日(日) 開場 12:00/開演 13:00
出演:part 1:ギラ・ジルカ(ヴォーカル)、竹中俊二(ギター)、深井克則(ピアノ)、中村健吾(ベース)、加納樹麻(ドラム)、part 2:日野皓正(トランペット)、加藤一平(ギター)、石井彰(ピアノ)、須川崇志(ベース)、田中徳崇(ドラム)、part 3:GORDON GOODWIN'S BIG PHAT BAND
♪スチューデント ジャズ フェスティバル
10月18日(土) 開演 12:30
会場:アクトシティ浜松・中ホール
♪親子で楽しむジャズコンサート
10月19日(日) 開演 14:00
会場:クリエート浜松・ホール
♪ジャズと落語の粋な関係 佐藤允彦 《じゃず高座》
10月25日(土) 開演 14:00
会場:アクトシティ浜松 研修交流センター音楽工房ホール
♪ストリート ジャズ フェスティバル
10月26日(日) 開演 11:00
会場:キタラ(浜松駅北口広場)他
詳細は“ハママツ・ジャズ・ウィーク”ホームページで。