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クルーズが5試合連続ホームラン。史上最長まではあと3試合だが、そこには元広島のルイスが立ちはだかる

宇根夏樹ベースボール・ライター

4月11日から15日にかけて、ネルソン・クルーズ(シアトル・マリナーズ)が5試合続けて計6本のホームランを叩き込んだ。 

5試合連続ホームランを記録した選手は、昨シーズンもいた。ホゼ・バティスタ(トロント・ブルージェイズ)が8月26~31日に続けてホームランを放っている。ただ、そこから先を続けた選手は少ない。

クルーズが次の出場試合でホームランを打てば、史上20人目(22度目)の6試合連続となる。さらに、7試合連続まで伸ばせば史上7人目(7度目)、8試合連続とすれば、デール・ロングドン・マッティングリー(現ロサンゼルス・ドジャース監督)、ケン・グリフィーJr.の3人が持つ最長記録に並ぶ。ちなみに、6試合以上のホームラン・ストリークを複数回やってのけたのはバリー・ボンズだけだ。2001年に6試合連続を2度、2004年に7試合連続を記録している。

マリナーズは4月16日の試合がなく、17日からホームで6連戦を行う。テキサス・レンジャーズ、ヒューストン・アストロズと3試合ずつ。それぞれの試合でマリナーズを相手に投げる先発投手は、以下の顔ぶれが予想される。

4/17…ヨバニ・ガヤード(レンジャーズ)

4/18…コルビー・ルイス(レンジャーズ)

4/19…ロス・デトワイラー(レンジャーズ)

4/20…ブラッド・ピーコック(アストロズ)

4/21…コリン・マクヒュー(アストロズ)

4/22…ロベルト・ヘルナンデス(アストロズ)

急な故障でもない限り、先発登板はこの6投手でほぼ決まりだろう。マリナーズは23日の試合がなく、現在3連敗中ということもあって、クルーズも出場し続けるに違いない。

クルーズとガヤードの過去の対戦は3度。いずれも昨年5月28日の試合で、結果はホームラン、四球、ホームランだった。一方、ルイスとは5度対戦してホームランはなく、昨シーズンは3打席とも三振。データどおりであれば、クルーズは6試合連続ホームランを放つものの7試合目にストップ、となる可能性が高そうだ。

もちろん、これはあくまで参考程度。初対戦のデトワイラーとまではいかないが、ガヤードにしてもルイスにしても対戦回数は少ない。また、救援投手からホームランを打ってもストリークは継続する。クルーズは5試合連続ホームランのうち、最初の2試合は救援投手、続く3試合(4本)は先発投手からホームランを放った。

なお、イライアス・スポーツ・ビューローによれば、所属するチームが開幕から10試合を終えるまでの間に5試合続けてホームランを放ったのは、クルーズが史上2人目だという。1997年にクリーブランド・インディアンスでプレーしていたサンディ・アロマーJr.が、開幕3戦目から5試合にわたってホームランを打ち続けた。クルーズのホームランは開幕5戦目から。4戦目までは15打席に立ち、安打はシングルが1本きりだった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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