ヤンキースのスイッチ・ヒッターが打ち立てた、本塁打にまつわる2つのマイルストーン
7月30日と31日に、マーク・テシェーラ(ニューヨーク・ヤンキース)が2試合続けて2本塁打を放ち、その2試合目の本塁打で2つのマイルストーンを打ち立てた。
30日の2本塁打はいずれも左打者として打ったが、31日は右打席から1本目、左打席から2本目を放った。テシェーラは過去に13試合で両打席から本塁打を打っていて、これまでも、元チームメイトのニック・スウィッシャー(クリーブランド・インディアンス)とともにメジャーリーグ最多記録を保持していたが、31日の2本塁打によって新記録を樹立した。
テシェーラは12試合目と13試合目の両打席本塁打でも、新記録を作っている。2011年8月2日にエディ・マリー――日本語ではマレーと表記されることが多い。綴りはテニス選手のアンディ・マリーと同じ――とチリ・デービスの11試合を抜き、さらに、2012年4月21日に記録を伸ばした後、2013年9月15日にスウィッシャーに追いつかれた(スウィッシャーの12試合目は、テシェーラの13試合目よりも後)。テシェーラとスウィッシャーは、2009~12年の4年間、ヤンキースでチームメイトとしてプレーした。
また、テシェーラが放った31日の最初の本塁打は、グランドスラム(満塁本塁打)だった。こちらは通算10本目で、テシェーラの前には81人が2ケタに達しているが、イライアス・スポーツ・ビューローによれば、ヤンキース史上400本目のグランドスラムとなった。
その400本のうち、テシェーラが打ったのは6本、スウィッシャーは3本。アレックス・ロドリゲス(ヤンキース)はキャリアではメジャーリーグ最多の24本を放っているが、ヤンキースの選手としては14本で、ルー・ゲーリッグの23本に次ぐ。ちなみに、松井秀喜は5本(他にロサンゼルス・エンジェルスで1本)を記録している。メジャーリーグ初本塁打がグランドスラムだったのは、ヤンキースでは松井だけだ。誕生日にグランドスラムを叩き込んだのも、ヤンキースでは2008年6月12日の松井しかいない。
なお、テシェーラは7月を終えた時点で通算本塁打を391本としている。今シーズン中には、メジャーリーグ史上54人目、スイッチ・ヒッターではミッキー・マントル(536本)、マリー(504本)、チッパー・ジョーンズ(468本)に続いて4人目となる、400本塁打に到達しそうだ。