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WBCのプレーオフ。次のラウンドに進むチームは変則ダブルヘッダーで決めるべきでは?

宇根夏樹ベースボール・ライター
メキシコは1次ラウンドで敗退した Mar 8, 2017(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

WBC1次ラウンドのプールDは、プエルトリコが3勝し、イタリア、ベネズエラ、メキシコの3ヵ国は1勝2敗で並んだ。そして、失点率(イニング平均の失点)が計算され――その過ちと訂正が悲喜こもごもを生んだ後――失点率1位のイタリアと2位のベネズエラがワンゲーム・プレーオフを行い、4対3で勝ったベネズエラが2次ラウンド進出を決めた。

勝敗が同じチームに順位をつけるにあたり、失点率が最も適当か――得点率や得失点差という手もある――はさておき、勝敗以外の何かは必要だ。ただ、次のラウンドに進むチームを決めるプレーオフに、同じ勝敗ながら参加できないチームがあるのはいかがなものか。

失点率(あるいは他の成績)2位と3位のチームが対戦し、その勝者が失点率1位のチームと対戦すればいいと思う。今回なら、失点率2位のベネズエラと3位のメキシコが対戦し、そこで勝ったチームが失点率1位のイタリアと対戦する。変則ダブルヘッダーとして行えば、日程は現在と同じままで済む。

この案に難色を示すとすれば、選手自身よりも、彼らが所属するMLBやNPBの球団だろう。出場試合が増えることで、故障の可能性もそれだけ増す。

なお、失点率3位のチームがプレーオフに参加することなく敗退するのは、1勝2敗で並んだ時だけだ。3チームが2勝1敗の場合、失点率1位のチームはその時点で次のラウンドに進むことが決まり、失点率2位と3位のチームがワンゲーム・プレーオフを行う。こちらも最上の方法かどうかはわからないが、少なくとも、勝敗以外の要素でWBCから姿を消すチームはない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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