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ネット時代に成功するための「消去法スキル」について

横山信弘経営コラムニスト

インターネットや携帯電話、スマートフォンの普及により、高度情報化時代となり、成功するためのメソッド、フレームワーク、思考術……など、誰でも手に入る時代となりました。過去と比較して、高度な知識へアクセスするハードルが極端に低くなったことは事実です。しかし、「逆説の成功法則」~ これまでの成功法則では成功できなかった人たちへに書いたとおり、その割には、相変わらず、成功する人よりも、成功しない人のほうが極端に多いことも事実。それは、膨大なノイズもまた多く、身近に存在するようになったからです。今回は「比較」「消去法」というキーワードを使いながら、どうすればノイジーなネット時代に成功するのかを考えてみます。

(本記事で扱う「成功」という定義は、富や名声、権力を手に入れることとします。この手の「成功」に興味のない人は読み飛ばしてください)

前述したとおり、ネットの時代となり、高度でかつ価値の高い知識が身近になりました。しかし同時に、物事を極端に効率化しようとする「ショートカット思考」が世間に浸透しました。素晴らしいメソッドやフレームワーク、仕組みを手に入れて最短距離で成功を勝ち取りたいという発想です。とはいえ、どんな優れた方法論を入手しても、当然のことながら「すぐ」に成果が出るわけではありません。

成功は「消去法」でしか手に入らないのです。

うまくいくこと、うまくいかないことの両方を自ら体験し、「うまくいかないこと」のみを主体的に消去していくのです。この消去した体験・歴史が成功へと導いてくれると私は思います。

このときに必要なのは「何を消去するか」という判断基準です。この判断基準は誰かに教えてもらうものではないし、すぐに備わるものでもありません。どんな知識や体験が自分にとって必要なのかは、そうでないものとの「比較した体験」の量が重要です。そしてその体験には、夥しい数の

「比較対象」

が不可欠。膨大な数の「比較対象」があってはじめて、それらの「類似性」「差異性」を自分で理解できるようになるのです。

どんな商品が売れるのか。どんなセールストークが人を動かすのか。どんなホームページを作るとアクセスが増えるのか。ブログに何を書くと資料請求が増えるのか。チラシはどんな色と構成がいいのか。どんなセミナーコンテンツだと人は集まるのか。会場はどこがいいのか。店のメニューは? 内装は? テーブルの並べ方は? スタッフの採用方法は……? いろいろ試し、あらゆる角度で比較検討することで、成功する判断基準が鍛えられていきます。

あらゆる要素の、うまくいく/うまくいかないの「類似性」「差異性」を知ることで、構造把握力が手に入り、新たな知識や体験も構造化、体系化できるようになります。こうすることで成功の再現性が高まります。

高度情報化時代となり、素晴らしい成功法則が簡単に手に入るようになりました。しかし実体験によってこそ手に入る「比較対象」があってはじめて、成功に向けた消去ができるのです。入射する光の効果を最大限に引き出すダイヤモンドには、58のブリリアントカットがあります。消去(カット)を繰り返すことで、ダイヤモンドのように輝ける成功を手にしていきましょう。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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