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【オールスター・ゲーム2015ファン投票・第2回中間発表】ペンスとポージーが青木宣親には追い風に

宇根夏樹ベースボール・ライター

オールスター・ゲームに先発出場する野手を決めるファン投票の第2回中間得票が、6月1日と2日に発表された。(第1回の中間得票はこちら)。

ア・リーグは捕手、内野4ポジション、DHの1位に加え、外野の1~3位も第1回の中間発表と変わらず。カンザスシティ・ロイヤルズの選手が席巻しており、今回も両リーグ最多票は捕手のサルバドール・ぺレスだった。ペレスだけでなく、各ポジションのトップに立つロイヤルズの4選手は、いずれも2位との差を広げていて、外野手3位のアレックス・ゴードンも4位のアダム・ジョーンズ(ボルティモア・オリオールズ)を引き離しつつある。エリック・ホズマーは依然として一塁手2位ながら、1位のミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)に迫ってきた。

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ナ・リーグは捕手のトップ2が入れ替わり、バスター・ポージー(サンフランシスコ・ジャイアンツ)がヤディアー・モリーナ(セントルイス・カーディナルス)を追い抜いた。ジャイアンツの選手はポージーの他にも、一塁手のブランドン・ベルト、二塁手のジョー・パニック、遊撃手のブランドン・クロフォード、外野手のハンター・ペンスが、第1回から順位を上げている。

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なかでも、外野手6位のペンスは、第1回の中間発表では15位以内に入っていなかった。ペンスは3月5日のエキシビション・ゲーム(オープン戦)で死球を受けて左腕を骨折し、5月15日まで欠場していた。

1ヵ月以上も欠場した選手がファン投票選出に値するかどうかはともかく、5月16日にシーズン開幕を迎えたペンスは、今後もさらに票を伸ばしていくだろう。また、ジャイアンツのファンにとっては、ポージーがモリーナと競っていることも、投票のモチベーションとなる。

これらのことは、青木宣親には追い風になりそうだ。ジャイアンツのファンはペンスやポージーに票を投じる際、同時にチームメイトの青木にも投票する可能性が高い。第1回の中間発表では、外野手4位にいた青木と3位のジャンカルロ・スタントン(マイアミ・マーリンズ)の差は30万5519票だったが、それが今回は19万7991票に縮まっている。日本からの投票もあいまって、もしかしたら、2010年のイチロー(当時シアトル・マリナーズ/現マーリンズ)以来となる、日本人メジャーリーガーのファン投票選出が実現するかもしれない。

投票の締め切りは、アメリカ東部時間の7月2日午後11時59分。中間発表は、第3回が6月8日(ア・リーグ)と9日(ナ・リーグ)、第4回が6月15日と16日、第5回が6月22日と23日、第6回は6月29日と30日の予定。オールスター・ゲームは7月14日に、シンシナティ・レッズの本拠地、グレートアメリカン・ボールパークで行われる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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